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お知らせ

賃貸借契約書に「賃料等の支払いを2か月以上怠ったときは、何らの催告も要しないでただちに本契約を解除することができる」と書いてあります。実際にも、借主が賃料を2か月間滞納しています。賃料の支払いの催告をしないで、賃貸借契約を解除できますか。

2017年08月07日
 賃貸借契約書に「賃料等の支払いを2か月以上怠ったときは、何らの催告も要しないでただちに本契約を解除することができる」と書かれていたとしても、この記載だけを根拠に、賃料の支払いの催告をせずに契約を解除することはできません。
 そもそも、賃貸借契約の解除には貸主と借主の間の信頼関係の破壊が認められる必要があります。借主が賃料を2か月滞納しているという事情のみでは、信頼関係の破壊が認められず、貸主からの契約解除が認められにくい傾向にあります(信頼関係の破壊について)。そのため、設例のケースでは、そもそも契約の解除自体が認められない可能性があります。
 もっとも、2か月の賃料滞納に加えて、建物の使用状況等その他の事情を考慮して信頼関係の破壊が認められる可能性はあります。そして、建物の使用状況等があまりに酷いようなケースでは、賃料の支払いの催告をせずに契約を解除することが認められることもあります。
 ただし、信頼関係の破壊の程度の判断は容易ではありません。そのため、念のため、契約を解除する前に賃料の支払いを催告しておいた方が安全です。
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