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法律ひとくちメモ

犯罪被害者参加制度について

☆犯罪被害者が刑事手続に参加できるようになりました!

 平成20年12月より、犯罪被害者が刑事手続に参加して、証人尋問・被告人質問・意見陳述などを行うことができるようになりました。



☆どのような事件の被害者が参加できますか?

 殺人、傷害、傷害致死、強盗致死、強盗致傷、強制わいせつ、強姦などの事件の被害者です。交通事故で起訴された事件の被害者も参加することができます。


☆どのような手続が必要ですか。

  • 参加の申出が必要
     参加を希望する被害者、遺族などが検察官に参加の申出を行うことが必要です。

  • 申出の時期
     起訴された後であれば時期の制限はありませんが、検察官と打ち合わせを行う必要がありますので、できるだけ早い時期に参加の申出を行うことが望ましいと言えます。


    ☆弁護士に依頼することはできますか。

     もちろんできます。今般、国選被害者参加弁護士制度が作られ、弁護士に依頼するだけの金銭的な余裕がない被害者も、国の負担で弁護士に依頼して刑事手続に参加することができるようになりました。
     ただし、この制度は経済的に厳しい被害者のための制度なので、国選被害者参加弁護士の選任を請求した後3ヶ月以内に支出が予想される療養費を除く流動資産(現金・預金等)が150万円未満である被害者だけがこの制度を利用することができます。
     国選被害者参加弁護士の選任の請求は法テラス(日本司法支援センター)に対して行います。手続の詳細は最寄りの法テラスにお問い合わせ下さい。



    ☆参加して何を行うことができるのですか?

  • 証人尋問
     いわゆる情状証人に対し、犯罪事実と関係のない一般的な情状に関する事項(謝罪・被害弁償に関する事項、情状証人の監督能力など)についての証人の供述の証明力を争うために必要な事項についてだけ尋問することができます。質問できる事項はかなり限定されています。
    例:被告人の妻が情状証人として出廷し、自分が被害弁償をする旨証言した。これに対し、被害者参加人が、「あなたは裁判前には、『妻には支払義務はないから払わない』と言っていたのではないですか?」と質問して、妻の証言が信用できないことを明らかにする。

  • 被告人質問
     被告人に対し、意見陳述をするために必要な事項について質問することができます。被害者参加人が被告人に質問できる事項は広範囲にわたります。

  • 事実・法律の適用に関する意見陳述
     被害者参加人が、事実または法律の適用について意見を述べることができます。求刑も行うことができます。
     わかりやすく言うと、被害者参加人も検察官と同じく論告・求刑を行うことができるようになったということです。ただし、被害者参加人の意見陳述は証拠とはなりません。



    ☆被害者参加したいが、どこに相談に行けばいいですか?

     当事務所には犯罪被害者支援に関する研修を受講した弁護士が複数名おりますので、弁護士に依頼して被害者参加したいが、どこに相談していいかわからない方は、遠慮なく、当事務所にご連絡願います。
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